事務所ニュース

電子化にむけて 令和5年12月号

2023年12月18日

電子化にむけて(令和5年12月号)  追加 令和6年9月8日

 

12月になりました。忘年会、クリスマス、そして年末調整です。1年もあっという間ですね。
今月号が私の最後の記事となります。 事務所通信の記事は最後になりますが、また所内研修で知ったことなどの情報をアップしていきます。

 

令和4年3月号からスタートしたこのページです。当初記載内容を決めていました。

お伝え出来ていない情報は結構残っていますので簡単に紹介します。

チャット機能、電子サイン、スマート業績管理、ローカルベンチマーク、Airレジです。

 

説明をする前にここ2,3年の動きはこのようなことがありました。

この2年間で、マークスの関与先様の会計システムのクラウド化は、TKC会計システムの25%まですすんできました。
今後の課題としては、いろんな機能を使いこなし、このクラウド会計を有効に利用することです。

近いうちに給与計算かんたん納税システムもクラウド化で出来るようになり、ますます幅が広がります。
(令和5年12月7日からサービス開始しました。)

ここ3年間で民法の改正もありました。マイナンバーカード普及のためにポイント申請もありました。

IT化の加速には、コロナ禍による働き方や生活の変化、押印制度の廃止が大きいと思っています。
来年の5月から法人税等の納付書は届かなくなり、電子納税をするか、自分で税務署に取りに行くかになります。

 

TKCチャット    (関与先とのチャット機能 令和2年10月からスタート) 

事務所版はすでに導入していますが、やはり、連絡に関してはLINEが圧倒的に多いです。
関与先版を導入すると、税理士が、担当者とお客様のやり取りを把握出来ます。
また、職員でも担当者とお客様のやり取りが分かり、スムーズな引継ぎが出来ます。過去のやり取りが残るからです。
やはり連絡のスムーズさからみるとLINEに軍配が上がります。

この機能で、写真とPDFとエクセルやワード等も送ることが出来ます。
また会計事務所からお客様のTKCチャットアプリにお知らせを一斉送信できるようにしました。

例えば、このチャット機能を使い、ユーチューブの限定動画を設定してお客様に一斉送信したら、理解が早まるかと思います。
紙よりも動画をつかったり、音響効果や視覚効果を狙えば理解力も高まるかと思っています。
まだ事務所では取り扱っていません。

 

電子サイン(ESS) (メールでの同意になります。 令和3年12月からスタート)

 

現在、対面での保険契約、クレジットでの署名は、タブレット上にサインをすることが多くなってきました。
今回紹介する電子サイン(ESS)は、顧問契約書、秘密保持契約書、決算における電子申告同意書です。

メールで送られた書類を最後まで読んで、同意するボタンを押すメールのやり取りになります。
書類は、クラウドに永久保存されますので、所内でも保存する費用がかからないです。

民法第522条(契約の成立と方式)

1.契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2.契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

 

上記のTKCチャットと電子サインの二つの機能を使う場合、マークスにシステム利用料が発生します。
お客様の要望と時期をみて導入を考えていきます。
クラウド化が40%以上普及したら所内で提案したいと思っています。

 

スマート業績確認機能 (平成30年10月からスタート)

お手持ちのスマートフォンやタブレットで自社の業績を確認できます。
クラウド会計については、標準装備になっています。無料で使えます。

例えばこんな機能があります。

・売上高の前期比や計画比(FX2等に計画を落し込むことにより比較可能)

・預金口座の取引明細、借入金残高

クラウド版ならパソコンで情報が見れますが、出張が多い社長さんなどがすぐに結果を知りたいときにスマートフォンで確認できることにより、スキマ時間の有効活用ができます。

 

TKCでは、「月次決算速報サービス」(無償)を令和6年11月からスタートします。
詳細までは分からないですが、条件が3つあり

チェックリスト

  • クラウドシステムを利用してる
  • 継続MASシステムで予算を落している
  • 巡回監査機能を利用している(会事務所側)

令和6年の目標のひとつに、継続MASの予算案の落し込みです。

 

ローカルベンチマーク・クラウド版 (平成29年6月からスタート)

ローカルベンチマーク(略称 ロカベン)とは、企業の経営状況の把握「企業の健康診断」を行うツールです。

(経済産業省のHPより抜粋)

経済産業省 ローカルベンチマーク


「六つの指標」財務面と「商流・業務フロー」、「4つの視点」の非財務面から成り立っています。

財務面(下の図の左側の資料)は、TKCの過去データから数値が入力されていますが、非財務面は経営者と協力しながら作成していきます。

なお、データはクラウド上で保管されるため、どこからでも見ることが出来ます。

 

Airレジ POSレジ   (平成29年11月からFXシリーズと連携)

レジを締めたあとに、売上データを自動送信します。これにより売上仕訳の入力事務を省力化になります。
特に飲食店や小売店には効果を発揮します。

AirREGI

 

会計以外の他の業界にも注目してみると

お客さまが宅建業や不動産賃貸業を営む方が多く、民法改正もあったので知識の確認のために宅建試験を受けました。
今から22年前に受けた時は、試験合格はしました。今回は自己採点で34点(合格点36点)だったのでダメでした。
(今後、相続に力を入れていくうえで、土地、建物の知識、民法、投資関係の知識のブラッシュアップは必要だと感じています。法律も変わりますので)

なお、今回の試験はITの重要事項説明の問いが多かったです。これからの賃貸契約はオンラインでのやりとりが増えるかもしれません。

 

コロナ禍により、テレワークや場所を自由に決められる「サブスクリプション」が流行りました。
自宅居ながらネットで注文。置き配やネットスーパー。そしてウーバーイーツ。

お客様で中国語を話す方が多いので、中国を翻訳するアプリをサブスクで行っています。機能的にはまぁまぁですが
英語ならなんとか何を話しているか分かりますが、他の言語となるとこういったソフトがあるといいですね。

ある会計事務所では、ChatWorkを使ってお客さんとのやり取りをしています。
(このChatWorkの話題は令和5年3月号で取り上げています。)

 

AI化(自動運転、配膳サービス、無人コンビニ等)が普及しています。

人との出会いはお見合いからマッチングアプリへ。マッチングアプリで知り合って結婚も普通になっています。

チャットGPTで文章を作ることもあります。またZoom等使い、面接や研修が開かれています。
ここ2,3年で大きく変わったと思いませんか?

 

押印制度の見直し 過去を振り返った時に、この制度がクラウド化の普及になった要因の一つだと思っています

きっかけは、コロナですね。河野行政改革大臣が「行政手続きの99%以上で押印廃止」と言ったのは衝撃的でした。
税務では、令和2年12月21日「令和3年度税制改正の大綱」で盛り込まれました。
税務署類の押印義務の見直し。令和3年4月1日以降押印を必要としません。

法人税の別表1でも、平成29年4月決算の申告書には、代表者自署押印の欄があり、署名が必要でした。
そこから令和3年3月決算の申告書までは「代表者記名押印」でした。そして、令和3年4月決算からは「代表者」のみです。

 

なお、税理士欄には「署名」と書かれています。令和3年4月決算の申告書までは署名押印と書かれていました。
本人であることや同意の意思表示をする方法に、電子サイン、GビスID、マイナンバーカード、免許証の提示が挙げられます。

スマートフォンでの本人確認は、マイナンバーカードやGビスIDで行われます。
行政では、このGビスIDの取得を強く勧めています。

 

印鑑証明書はどこで使うの?

印鑑の押印個所がなくなり、2年半経ちましたが慣れました。では今押印で残っているのは以下のとおりです。

遺産分割協議書の署名、不動産の購入や売却、住宅ローン、車等の購入、役員に就任するときなどです。

 

最後に私からのお知らせです。今後力に入れていくこと それは・・・

現在、相続に力を入れています。令和6年からこちらの相続・資産運用に力を入れていきます。

(国税庁の令和5年12月発表 令和4年分 相続税の申告実績の概要より)

1年間で亡くなる方は約156万人。(生まれてくる赤ちゃんは80万人以下) 相続税の申告は亡くなった方の10人に1人の割合です。
令和5年は相続申告業務は、お客様や弁護士さんからの紹介をメインで行っていますが、1年間で3件程は外部からの依頼も受付けています。

なお相続税の申告業務の手数料は、財産の1%です。なお申告業務の最低金額が55万円(消費税込)からとなっています。

相続開始前や事前相談をお勧めします。

相談料 1時間8,000円(税込)(外部に公表している料金です。)
お客様の相続に関しては、担当者に相談お願いします。

 

相続についての考え方は、変わりますし、制度も少しずつ変わってきています。

家督相続から法定相続人へ。今では子供は平等に取得するのが当たり前になってきました。そうなると分けられない土地等があると問題になってきます。
相続税がかからなくても揉めるケースはあります。

令和4年度司法統計年報(家事事件編) 第52表 遺産分割事件のうち認容・調停成立件数(「分割をしない」を除く)
遺産の内訳別・遺産の価格別ー全家庭裁判所 この資料を抜粋

遺産の価額 総数 総数のうち、代償金を支払う旨が定めがされた件数
総数 6,857件 4,988件
1,000万円以下 2,296件 1,472件
1,000万円超5,000万円以下 2,935件 2,284件
5,000万円超1億円以下 802件 623 件
1億円超5億円以下 524件 420件
5億円超 49件 43件
算定不能 251件 156件
5,000万円以下が全体の76%になります。

もし遺産分割で揉めた場合は、家庭裁判所で遺産分割調停で行います。それでも揉めたい場合は、裁判になります。
弁護士のセミナーで聞いた話によると、裁判になるとたいてい法定相続分通りの分配になります。


行政庁間での情報共有が強化されてきています。ますます事前相談が大切になってくるのではないでしょうか。

みなさんが長生きするようになったので、事業承継の時期が後ろに伸びてきました。その分下の世代にお金が回らなくなっています。
不安はことは、分からないところからきています。その不安につけ込み商品を販売する方もいます。
ドラゴン桜ではないですが、知識がないことは騙される可能性もあります。

また、無理な節税は、かえって家族間を仲違いをする可能性があります。重要なことは適度な節税、納税資金の準備、遺産分けが重要です。

 

税理士法人マークスでは、税務はもちろんのこと、提携先もあり、幅広く行っています。また全体像をみてふかん的に考えてみませんか?

そのためのアドバイスできる準備は出来ています。ここ数年でノウハウを貯めていっています。

 

事務所通信の中ページを終わるにあたってのコメント

今まで読んで頂きありがとうございます。私の担当先でも、「このページの内容が難しい」と言われていたのも知っていました。
しかし、今は何のことだか分からなくても、あと5年もすれば普通になってくると感じています。。

電子申告もそうですし、アイフォーンを初めて持ったとき「形がおかしい」と言われたこともあります。「会話するとき受話口が離れているだろ」と言われたこともあります。マイナンバーカードも7割の方は所有しており、存在自体が普通になると思っています。

左上に検索する窓を用意しています。気になる言葉がありましたら検索をかけてみてください。

 

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