7月8日(金)にインボイス制度と販売管理機能の所内研修を行いました。
販売管理機能については、6月下旬に「まいスタークラウド」から使えるようになりました。
販売管理機能を使うことにより、時間短縮をはかっていきましょう。
インボイス制度の研修内容
インボイスに対応する業務処理の省力化に向けての課題です。今ここで何もしないと業務負担が上がっていきます。
税理士法人マークスでこれから確認しなければならないこと
課題1 関与先の請求書に関して様式の確認が必要なこと。
課題2 事務所での記帳代行の手間が増大すること。(基本は記帳代行はしていません。)
課題3 発行済み請求書と仕訳のチェックが必要となります。
販売管理機能(まいスタークラウド)を使うとどうなるか。令和4年10月からFXクラウドにも販売管理機能が標準装備になります。
①インボイスの記載要件を満たした請求書・納品書の作成が可能となります。
②請求書・納品書から仕訳を作成ているため、会計帳簿の修正は不要となります。
売掛金/売上の仕訳が自動計上をしていきます。
FXクラウドシリーズでは、インボイス専用の入力画面を用意します。
仕訳内容を学習していきますので、入力画面の短縮が見込めます。
作成した売上伝票の内容、入金処理の内容がそのまま会計の仕訳に反映されます。
請求書業務は、取引先、商品、金額を入力するだけです。
得意先別・請求書別に未回収額の確認が出来ます。
この得意先別の残高をみて与信管理の参考にしてください。
消費税申告書の様式改正内容
国税のホームページに公表されていました。
消費税の軽減税率制度に関する申告書等の様式の制定について 令和4年4月1日の改正
課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表の変更がありました。
新設
適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る経過措置の適用を受ける課税仕入れに係る支払対価の額(税込み) ⑪
適格請求書発行事業者以外の者から行った課税仕入れに係る経過措置により課税仕入れに係る消費税額とみなされる額 ⑫
この⑪、⑫の欄を使って、免税事業者等からの課税仕入れを集計することになります。
今後のシステムについての課題としては
課税仕入れについて、仕入先が適格請求書発行事業者か否かの確認が必要なこと。
仕入先が、登録を通知していてもすぐに確認できるか分からないこと。
失効や取消された場合にはどうするか。(期中において)
経過措置の適用を受けるために帳簿及び請求書等の保存が必要
経過措置の3年間は80%控除、次の3年間は50%控除となります。
他の会計システムを使っているところは、この取引先の入力が出来ているか。
TKCシステムでは課税仕入れの課税区分の追加を行います。
今までの消費税は、主に以下の番号で処理していました。(海外取引もありますが、主なコードです。)
課税区分チェックリスト
- 1 課税売上げ
- 11 課税売上げに係る対価の返還
- 3 非課税売上げ
- 5 課税売上げにのみ要する課税仕入れ
- 51 課税売上に係る対価の返還
- 6 非課税売上げにのみ要する課税仕入れ
- 7 課税・非課税売上げに共通する課税仕入れ
- 8 非課税仕入れ・同対価の返還
- 0 不課税取引(税外取引)
今後は上記に加えて以下の番号も覚えなければなりません。
52 | 免税事業者等からの課税仕入れ(課税売上) |
53 | 同課税仕入れ(免税事業者等)に係る対価の返還 |
62 | 免税事業者等からの課税仕入れ(非課税売上げ) |
63 | 同課税仕入れ(免税事業者等)に係る対価の返還 |
72 | 免税事業者等からの課税仕入れ(売上げ共通) |
73 | 同課税仕入れ(免税事業者等)に係る対価の返還 |
入力していくうちに慣れていくと思います。
仕訳に入力された課税区分と取引先(適格請求書発行事業者か否か)をもとに、正しい課税区分が入力されていることをFXシリーズではチェックする予定となっています。(令和5年対応予定)
すでに対応済み(適格請求書発行事業者の登録番号の入力・自動更新機能)
FXシリーズが導入されているパソコンがネットにつながっていることを条件に、自動更新機能がついています。
取引先ごとに「事業者登録番号」を入力できます。
法人番号から「事業者登録番号」を自動更新できます。(法人はT+法人番号なので分かりやすいです。)
「事業者登録番号」を入力すると、国税庁に登録されているデータから、該当する事業者を検索し、取引先名、フリガナ、住所を複写できます。
適格請求書発行事業者か否かのチェックができます。
販売管理機能について
見積書・納品書・請求書の作成
入金管理
得意先別台帳管理
これらが管理できます。
機能的な概要の説明を受けました。
ただ、これらのシステムを利用するにあたって初期設定が必要となります。
この初期設定内容をお客さんと一緒に考えていかなければなりません。
チェックリスト
- 入力制御情報
- 自社銀行口座
- 社員(担当者)
- 得意先
- 商品
あと、請求書、見積書のフォームも設定しなければなりません。また導入にあたっては担当者にご相談を。
(ただし、現在まいスタークラウドが導入されている関与先さんのみ)