令和5年3月の所内研修
3月17日(金)の全体会議のときに、所内研修を行いました。
今回は、証憑保存システムとフィンテックを中心に行う予定でしたが、証憑保存システムがメインとなりました。
最初は、改善点を説明した動画をみました。
変更点・PXシリーズ・あんしん給与
令和5年4月から月60時間を超える場合の増減率が変わります。
令和5年4月から雇用保険料率が引き上げになります。(情報追加)
3月分の給与等について、[2023年04月版]への更新後に令和5年3月までの雇用保険率に基づき給与計算を 行う場合の対処方法
3月分支給給与を4月に支払う場合
[2023年04月版]への更新後、「労働保険情報」の「新保険率使用開始日」をご確認ください。
[2023年04月版]への更新後は、「新保険率使用開始日」以降の支給日の給与は、令和5年4月1日以降 の雇用保険率で計算します。
[2023年04月版]への更新後に、令和5年3月までの雇用保険率で計算したい給与がある場合は、その支 給日より後の日付を「新保険率使用開始日」に入力してください。 【例】3月1日~3月31日の給与を翌4月10日に支給する場合 当該給与にかかる雇用保険料を令和5年3月までの保険率で計算したい場合
「新保険率使用開始日」 欄を「4月11日」とする。
分からないところは担当者に聞いてください。
令和5年度税制改正対応を踏まえたシステム対応内容の変更
令和5年度税制改正大綱によると、基準期間の課税売上高が1億円以下又は特定期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者は、
令和5年10月1日から令和11年9月30日の間に国内において行う、支払対価の額が1万円未満の課税仕入れについて、帳簿のみの保存で仕入税額控除を受けられます。
その条件に該当する場合
免税事業者等からの課税仕入れについて、全額を仕入税額控除することが可能となり、課税区分「5」等を入力することになります。
基準期間の課税売上高が1億円以下等の事業者に該当
1億円以下等の中には、特定期間における課税売上高が5千万円以下である事業者も含まれています。
基準期間の課税売上高 | その領収書は | 1万円未満に該当する | 1万円以上 |
1億円以下等 | インボイス受領なし | 5など | 52など |
1億円以下等 | インボイス受領あり | 5など | 5など |
1億円超 | インボイス受領なし | 52など | 52など |
1億円超 | インボイス受領あり | 5など | 5など |
現行の仕入税額控除は、「3万円未満の課税仕入」及び「相手方に請求書等の交付を請求したが、交付を受けられなかった場合」については、
帳簿のみの保存で仕入税額控除ができていました。
TKCの課税区分の確認
上記にある「5など」は
5 | 適格請求書発行事業者からの課税仕入れ(課税売上) |
51 | 同課税仕入れに係る対価の返還 |
6 | 適格請求書発行事業者からの課税仕入れ(非課税売上) |
61 | 同課税仕入れに係る対価の返還 |
7 | 適格請求書発行事業者からの課税仕入れ(売上共通) |
上記にある「52など」は
52 | 免税事業者等からの課税仕入れ(課税売上) |
53 | 同課税仕入れ(免税事業者等)に係る対価の返還 |
62 | 免税事業者からの課税仕入れ (非課税売上) |
63 | 同課税仕入れ(免税事業者等)に係る対価の返還 |
72 | 免税事業者等からの課税仕入れ(売上共通) |
73 | 同課税仕入れ(免税事業者等)に係る対価の返還 |
改正前
原則:免税事業者等からの仕入れについては、仕入税額控除不可。
経過措置インボイス制度導入後3年間は仕入税額控除の80%、その後の3年間は同50%の控除を可能とする。
改正後
この部分が基準期間の課税売上高が1億円以下等の事業者でインボイスの受領がない仕入でも1万円未満なら全額仕入税額控除が出来るので廃止になりました。
それでも帳簿への一定の記帳は必要です。
研修について
TKCでは、インボイス制度直前対策研修会(3時間)が同じ内容で4月下旬、5月上旬、6月上旬の3回行われます。
研修内容としては、
令和5年度税制改正大綱の影響
TKCシステムの対応
仕入インボイスからの仕訳入力
売上インボイスの仕訳入力
ペポルインボイスへの対応
当事務所の代表は5月に参加予定。
社員には、積極的に参加するように呼び掛けています。私は4月下旬に参加します。
今まではWEB研修が主体でしたが、この研修は会場のみの研修になります。
内部研修だけですと、時間が不足するため、外部研修も積極的に利用しています。
システムの変更点の確認
レシート入力方式 (2023年6月改訂)
当事務所では、レシート入力方式で入力しているお客さんはゼロでした。
その入力方式の大幅改訂(仕訳入力作業の効率化)
FXクラウドシリーズの変更点
令和5年6月から建設業用、農業用、医業用のクラウドシステムの提供が開始します。(追加記事:令和6年現在、農業用以外は導入されました。)
販売管理機能の改訂(2023年10月版)
SX2に搭載済みの販売管理機能の搭載
定期売上取引の登録、計上機能、セット商品の登録機能をFXマイスタークラウドやFX2クラウド上で利用できるようします。
SX2で販売管理機能のみをご利用の場合、10月から移行します。
購買管理機能をご利用の移行は令和6年6月からです。
2023年10月より販売管理機能の改訂
現在エクセルで管理している売上データ、入金データをFXクラウドシリーズの販売管理機能で簡単に読込可能となります。
これにより変動損益計算書、得意先順位月報などの業績管理機能を活かすことができます
給与計算を行う場合(PXの利用)
今年の11月に給与計算がクラウド化になります。(新規利用開始のお客様のみ)
ただし、年末調整機能は搭載されていません。
どうしても、早くクラウド化をしてどの場所からでも給与を確認したいという要望があるかたしか勧めません。
(新規登録で初めて給与計算ソフトを導入するお客さんの場合。)
新規利用のお客様は、給与のデータは入れて、年末調整は会計事務所に依頼する方法で行うと思います。(詳細は分かりません)
ただ、クラウド化しても年末調整が出来ないので、来年の1月からの導入が良いかと思います。
すでにスタンドアロン型で給与計算を行っているお客さんは、そのまま続行して頂き、こちらの方で年末調整を行ってください。
2024年6月にPX2、あんしん給与からの移行することが出来ます。2024年はクラウド上で年末調整することが出来ます。来年の6月までお待ちください。
(追記:定額減税の関係で2024年8月に延期されました。)
クラウドになったら、会計事務所でも見ることが出来るのでうれしいですね。(たしかにこれにつきます。)
どこからも確認できるのがいいですね。
ここしばらくは、会計はクラウドで行い、販売や給与はスタンドアロン型で続くと思います。
適法な帳簿作成を支援する仕訳チェック機能の搭載
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チェック内容
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事業者登録番号が正しいか。
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経過措置の適用が正しいか。
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インボイスの保存が免除される取引に経過措置を適用していないか。
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基準期間の課税売上高が1億円以下等に該当する事業者において、取引金額の合計が1万円未満の課税仕入れに経過措置を適用していないか?
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インボイスと同額の消費税等を入力しているか?
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適格請求書発行事業だった仕入先の登録が失効・取消されていないか?
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仕入先が過去にさかのぼって適格請求書発行事業者となっていないか?
チェックのタイミングでは、仕訳入力時にかかります。最後の二つの事項は月次更新時にチェックが入ります。
インターネットに繋がっていないと確認作業ができません。ますますクラウド化が重要になってきます。
事務所通信デジタル版
令和6年1月に提供開始になります。(追記 令和6年6月からになります。)
現在、「事務所通信」「ビジネス・ワンポイント・ニュース」を紙ベースで郵送又は持参しています。
特に「ビジネス・ワンポイント・ニュース」は壁に貼って頂いているお客様もいらっしゃいます。こちらとしてもうれしいかぎりです。
逆に、読まずにそのまま置いているお客様もいらっしゃいます。
今後考えていかなければならないのが、「紙とデジタルを併用」「紙のみ」「デジタルのみ」
電子インボイス制度も踏まえて事務所の方針を決めていかなければなりません。
デジタル化にすることで、封入の手間や発送費がかからなくなります。また閲覧状況をデジタルで把握できます。
情報がありすぎる時代にどのように読んでもらうか。眺めることを考えた場合WEBで読めることは助かります。
この時期に何をしてほしいか?
適格請求書発行事業者かどうかを判定するためには、取引先コードの充実です。
ここをしっかり入力出来ていれば、国税庁のHPで公表されているデータ 取引請求書発行事業者情報(登録番号、登録日、失効日)を自動更新してくれます。
取引先から、適格請求書発行事業者の番号が聞かれることが多くなると思います。その返答をお願いします。
マークスでは、関与先の黒字化支援で変動損益計算書を目指しています。
当事務所では、新規顧問先にはクラウド会計を勧めています。
そのために、スタンドアロン型の説明はあまり行っていません。
事務所では、関与先の黒字化、書面添付、申告是認の3つを柱に掲げています。
変動損益計算書を使うことにより、
粗利益率が下がってきている。(棚卸計算がおかしい、どこか利益率が悪い会社がある等)
労働分配率が上がってきている。(無駄な仕事をしている。)
前期との比較、予算との比較をして問題点を探してみませんか?
事務所には、長年勤めている方が多いです。そのノウハウを所内研修等でオープンにして誰もが身に着けるようになれば、お客様に還元できると思っています。
客観的に会社の仕訳の内容を客観的に見てみませんか?
依頼がありましたら、無料で算定します。
事務所のシステム化 システムの宣伝
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給与の人数は無制限。PXまいポータルも登録制限はありません。
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